インターロッキングブロックの未来が見えたプロジェクト
大阪府にある「咲洲コンテナターミナル」は、東南アジアや中国、豪州航路等のコンテナ船が利用する、大阪港のコンテナ物流の拠点。おもにトランスファークレーンを使用したテナー方式の荷役を行っており、舗装計画交通量N7に該当する、舗装に非常に負荷のかかるエリアです。
咲洲コンテナターミナルでは、半たわみ性舗装等のアスファルト舗装が施されていました。しかし数年でひび割れやわだち掘れが発生し、頻繁に補修工事を行わなければなりませんでした。そこで、ライフサイクルコストの向上を目指すために選ばれたのが、海外のコンテナターミナルなどで多く使用されているインターロッキングブロック舗装だったのです。
施工に使用したのは、重交通・重荷重用ブロック「ハイパーロードシステム」。100mm厚の波型インターロッキングブロックで、側面積が広いことから荷重分散性に優れているブロックです。砂の細粒子化を抑制した特殊な敷砂・目地砂と組み合わせることで、重荷重交通舗装に十分対応した舗装が可能となりました。
通常運営しているコンテナターミナルのため、運休時しか施工ができず、土日だけでの施工となりましたが、即時開放が可能なインターロッキングブロックでの施工だったため、短い工期でも十分に対応できました。また端部拘束ブロックの施工も即時開放を考え、インターロッキングブロック同様の乾式施工にて実施しました。
開放後はユーザーから「走行感がいい」「滑りにくく安全性が高い」と高評価をいただいています。これまで景観材として知られてきたインターロッキングブロックが、強度の高い機能性を持った舗装材へと認知度を高めるための好事例となったプロジェクトではないでしょうか。