ダクタルとは?
ダクタル(登録商標「DUCTAL」)は、強度性・耐久性・強靭性に優れた、超高強度繊維補強コンクリート(UFC)です。
ダクタルを使用するメリット
①部材の軽量化を図ることができ、施工の合理化が図れます
②形状の自由度が高いので、薄肉製品や複雑な形状など、デザイン性に優れています
③耐候性が極めて高く、海洋や沿岸部などの塩害地帯、寒さの厳しい寒冷地など、従来のコンクリートでは不向きとされる場所でも施工が可能です
④耐摩耗性や耐衝撃性に極めて強いので、さまざまな環境に対応します
⑤耐久性が極めて高くメンテナンス上で有利なため、LCC(ライフサイクルコスト)を抑えられます
ダクタルは、ダクタルプレミックス、専用繊維及び専用減水剤を用いて製造されます。ダクタルプレミックスは「超高強度繊維補強コンクリートの設計・施工指針(案):土木学会」に規定される標準配合粉体です。セメントを基材として各種の厳選された材料を混合し、厳重な品質管理体制のもとで製造されています。ダクタルプレミックスを使用することによって、品質の安定した製品の製造が可能となります。専用繊維として鋼繊維を使用するダクタルFM(Fiber Metalic)と有機繊維を使用するダクタルFO(Fiber Organic)があり、用途に応じて選択することができます。
ダクタルの性能
ダクタルは、通常のコンクリートとは大きく異なる密実な硬化体。力学的特性や耐久性などに極めて優れています。「超高強度繊維補強コンクリートの設計・施工指針(案)」(土木学会)では、その性能の高さから、設計耐用期間は100年(ダクタルFM)を標準としてよいと定義されています。
ダクタルデッキ
土木学会指針(案)超高強度繊維補強コンクリート設計用値
※上記設計値はダクタル FM となります。
曲げたわみ曲線の一例
物性値比較
※ Ductal物性値、各種試験結果は、脱型後標準熱養生(90°C48時間の蒸気養生)を実施した供試体によるものです。※Ductalの圧縮強度はφ5×10cm供試体、曲げ強度は 4×4×6cm 供試体によるものです。
※土木用高耐久性薄肉埋設型枠「ダクタルフォーム 」には、ステンレス鋼繊維を用いた Ductal-FM typeS も用意しています。
ダクタルの耐久性
ダクタルの透水係数・透気係数・塩化物イオンの拡散係数は、通常のコンクリートに比べて非常に小さく、物質移動に対する抵抗性が極めて高い材質です。また、耐塩害性や耐摩耗性、耐衝撃性も、通常のコンクリートに比べて大変優れています。
超高強度繊維補強コンクリート(Ductal-FM)の物質移動に関する諸物性
超高強度繊維補強コンクリートの設計・施工指針(案)より製品の一例
ダクタルを表面化粧板として使用した複合床版
[ 設計条件 ]
・圧縮強度130N/mm2以上の超高強度(通常は18〜24N/mm2)
・耐摩耗性を有し、車両(4t車)が走行できる浮床構造
・1m×1mの細かなスリット入り大版